第1回「音楽をする人のためのメンタルトレーニングワークショップ」が開かれました。

2018年4月15日(日)「音楽をする人のためのメンタルトレーニングワークショップ」が行われました。


当セミナーは、「本番で思うように弾けない、緊張して
ステージで頭が真っ白になってしまう、コンサートに向けてモチベ―ションを上げられない」など、人前で演奏することに対する不安や悩みを
克服することを目的として開かれました。

募集開始直後から、沢山のお申し込みを頂き、急遽午前、午後の2部開催となりました。ワークショップは約2時間にわたって、大木さんのドイツでの研究をもとに参加者が自由にディスカッションし、それぞれの悩みと対策を共有するという内容。
参加者は中学生から音大生、大人と幅広い年齢層の方々にご参加頂き、
プロ、アマの垣根を越え
思い思いに意見交換をしました。

以下、アシスタントとして参加した寺元嘉宏先生の報告です。

本番でうまくいかないとき、「こんなはずじゃなかった」「あんなに頑張ったのに」「自分の体が思うようにコントロール出来ていれば」そんな思いを持つ人は多いのではないでしょうか。
もちろん中には、舞台では特別なエネルギーが湧いてきて良いパフォーマンスができるという人もいると思いますが、人前でパフォーマンスをする時には十分な事前の練習に加えて不安や緊張、ネガティヴなマインドなど自分の中にあるマイナスな感情をうまく付き合わなければなりません。
そうした側面にフォーカスして演奏時における心のコントロールを研究しているドイツ在住の大木美穂さんを迎えて「音楽をする人のためのメンタルトレーニング」と題されたワークショップが4月15日(日)に新宿教室にて開催されました。
実は大木さん自身も舞台で演奏するときに緊張してしまい思うように弾けないという悩みを抱えていたそうで、
彼女自身はそうした経験をきっかけにこのテーマでの研究を始めたそうです。
ワークショップには多くの申し込みがあり、当日は教室に全員入りきれるか心配になるほどでした。結局午前・午後の二回に別れたワークショップには演奏に対する不安を抱える若い学生から、生徒の緊張を和らげてあげたいと願う先生まで幅広く参加されていました。
参加者の方々にこれまでの不安や緊張の現れ方などを聞いてみると、暗譜の心配、体のこわばりから不安感など悩みもひとそれぞれ。大木さんはそれを一つ一つそうした問題に対処できるよう具体的に説明されていて、その内容は心の持ちようだけではなく、練習の仕方や本番の日にベストな精神状態に持っていくための事前準備など多岐にわたっていました。
面白いことに、メンタルという内面を扱っているにもかかわらず、その実、身体との関係も多大で、外的・物理的な面からも心にアプローチできるということでした。
心と体はやはり一体だということを再認識しました。ワークショップ終了後は次回の開催を希望する声が沢山聞かれ、盛況のうちに幕を下ろしました。
(寺元嘉宏:ピアニスト、東京藝術大学付属高校非常勤講師、東京音楽院ピアノ科講師)

大好評につき、2回目の開催を計画中です。詳細が決まりましたら
改めてお知らせさせて頂きます。