新年のご挨拶

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明けましておめでとうございます。
新年一枚目の写真はウィーンのシェーンブルン宮殿。
地下鉄U4でオペラ座のあるカールスプラッツ駅から10分ほどのところにあります。
この時期は色彩が寂しいですが、暖かくなると花壇は色とりどりの花々で彩られ、
訪れるものの目を楽しませてくれます。

お陰様で東京音楽院は1周年を迎えることができました。
昨年はすべてが初めてで、手探り状態でしたが
今年は様々なことにチャレンジしていきたいと考えております。

ところで、今日は元旦。
元旦と言えば、ウィーンフィルのニューイヤーコンサート。
19時よりNHK、Eテレで世界同時中継されます。
(写真はニューイヤーコンサートの舞台、Musik Verein)
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今年の指揮者は35歳のグスターボ=ドゥダメル氏。
創設175年の歴史を誇るウィーンフィルのニューイヤーコンサート史上、
最年少登壇ということで、どのように楽団を率いるのか、今からとても楽しみです。
ドゥダメルと言えば、エル・システマが思い出されます。
エル・システマは、1975年に始まったベネズエラの公的融資による音楽教育プログラムで貧困等で薬物や非行に走る若者を音楽で救うために作られたものとして知られています。ドゥダメルはこのシステムで育った音楽家の一人です。

提唱者のホセ、アントニオ、アブレウ氏は「音楽は社会の発展の要因として認識されなかればならない。なぜなら最も高度なセンスにおいて音楽は最も高度な価値、連帯、調和、相互の思いやりと言ったものをもたらすからである。そして音楽には全共同体の統一させる能力と崇高な感情を表現することのできる能力があるのだ」と語っています。

昨今、子どもや若者の貧困はここ日本でも広がってきています。
アブレウ氏の理念は、私たちも大切なメッセージとして受け止めています。

音楽を通して、様々な思いを胸に2017年を突き進んでいきたいと思っております。

今年もよろしくお願い申し上げます。

東京音楽院一同